年の瀬も近い、ある平日。仕事の合間を縫って、N-VANに布団と防寒着だけ積んで日本海側まで走ってきた。着いたのは葛野浜。誰もいない、というか本当に誰もいない。波の音と風の音しかしない浜辺に、黄色いN-VANだけがぽつんと停まってる。
こういう景色を見るためだけに、片道数時間かけて車を走らせる。バカだと思う。でもこれがやめられん。
冬の日本海の車中泊、なめたらあかん
夏の車中泊と冬の車中泊は、正直別物やと思ってる。夏は多少雑にやっても何とかなる。窓開けて寝ればええし、暑さで死にかけることはあっても、寒さで死にかけることはあまりない。
でも冬、しかも日本海側は話が違う。風がとにかく強い。車が揺れるレベルで吹く日もある。気温以上に体感温度を持っていかれるのがこの季節の日本海。防寒着を着込むのは当然として、問題は「電気」やった。
車中泊の快適さは電気で決まる
夜、車内でスマホの充電をして、電気毛布や小型ヒーターを使って、朝には温かいコーヒーを淹れる。このあたりまえの流れが、電気がなかったら全部成立せん。
エンジンをかけっぱなしにするわけにもいかんし、バッテリー上がりのリスクもある。かといって毎回コンビニやSAで充電するのも現実的やない。葛野浜みたいな何もない場所やと、そもそも電源なんてどこにもない。
そこで頼ってるのが、ソーラーパネルとポータブル電源のコンビ。
日中に屋根の上でソーラーパネルが発電して、それをポータブル電源に貯めておく。夜になったらそこから電気毛布やスマホ、ランタンに給電する。晴れた日中さえあれば、電源のない浜辺でも一晩中困らんくらいの電気は確保できる。
正直、この組み合わせを導入する前は「そこまでせんでも」と思ってた口やけど、一度冬の日本海で電池切れの恐怖を味わうと考えが変わる。電気があるとないとでは、車中泊の快適度が別次元になる。
誰もいない浜辺で、ただ座ってるだけの贅沢
電気の心配がなくなると、あとはもう何もせんでええ。ドアを開けて、波を見ながらコーヒーを飲む。それだけの時間のために、わざわざここまで来てる。
週末、行方不明になる。それでええと思ってる。
への追加セクション案。写真ごとに文章を用意してます。挿入位置は「誰もいない浜辺で、ただ座ってるだけの贅沢」の前あたりを想定。
追記:電気の次はメシの話
電気の次に大事なもん、それはメシや
電気の話ばっかりしてたけど、正直この日一番テンション上がったんは飯やった。日本海まで来て、ただ座って波を見てるだけで終わるわけがない。

まずはこれ。カニの身と甘エビ、ネギトロ、ガリまで乗った海鮮丼。日本海側まで来て、こういうのを現地で調達できるいうのが、わざわざ遠出する理由の半分くらいを占めてる気がする。残りの半分は、まあ景色やな。
焼きガニという、待つ時間すら楽しい儀式
ご飯だけやなくて、焼きガニもやった。

甲羅の中でグツグツ煮えてる様子、これがまたたまらん。じっと待ってる時間、正直手持ち無沙汰なんやけど、その手持ち無沙汰さすら旅の一部やと思ってる。カニミソが煮詰まっていく音、たまに弾ける音、それを聞きながら波の音も一緒に聞こえてくる。この贅沢な音のレイヤー、なかなか都会では味わえん。
夜、焚き火だけが頼りの灯り
日が落ちてからは、焚き火が主役になった。

電気の話をさんざんしといてなんやけど、結局一番落ち着くのはこの原始的な炎やったりする。薪がパチパチ爆ぜる音と、赤々とした熾火の色。ポータブル電源で灯すLEDランタンの明かりも便利やけど、この焚き火の揺らめきだけは電気には出せん味がある。
〆は焼き魚、シンプルが一番染みる
そして最後に焼いたのがこれ。

脂の乗った鯖を、焚き火の熾火でじっくり焼く。皮目がパリッと焼けて、身の方はふっくら。日本海の魚介、ホンマに裏切らへんな。海鮮丼で贅沢して、焼きガニで手間かけて、最後はシンプルな焼き魚で締める。この流れ、我ながら完璧な献立やったと思う。
電気があってもなくても、結局メシがうまかったら勝ちや。葛野浜、また来る理由がまた一つ増えてもうた。


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